更新日:2026年06月04日

この記事の監修
聖マリアンナ医科大学 卒業。 卒業後は、茅ヶ崎徳洲会病院、大村病院で内科医療に従事後、 いがらしクリニックを開業。 クリニック閉業後、医療法人理事長/院長を経て、 リフィルクリニック院長に就任。
風邪をひいたときに、「早く治すための食べ物は何か」「風邪に効く食べ物を知りたい」と考える方もいるかもしれません。風邪のときは、タンパク質・ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・炭水化物を含む食べ物がおすすめです。ただし、症状がつらい場合は早めに医療機関を受診しましょう。
風邪をひいたときは、タンパク質やビタミン類などを意識して摂りましょう。以下の表では、風邪をひいたときに役立つ栄養素と食べ物の例を一覧にまとめました。
| 栄養素の種類 | 主な効果 | 食べ物の例 |
|---|---|---|
| タンパク質 | 免疫細胞や体の組織を作る | 卵黄や豆腐、納豆、鶏むね肉 |
| ビタミンA | 鼻や喉の粘膜の健康を保ち、ウイルスの侵入を防ぐバリア機能をサポート | にんじんやかぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜 |
| ビタミンB群 | エネルギー代謝を助け、食事から摂った栄養を効率良く体内で利用する | 豚肉や卵、納豆、乳製品 |
| ビタミンC | 体の調子を整える働きがあり、体調維持に役立つ | いちごやみかん、キウイ、レモン |
| 炭水化物 | 体の主要なエネルギー源となり、体力の回復をサポート | お粥や雑炊、うどん |
ここでは、栄養素ごとの働きと、その栄養を多く含む食べ物の例を紹介します。体調がすぐれないときに食べられる物や風邪の回復を早める食べ物を探している方は、参考としてご覧ください。
タンパク質は、体の組織や細胞を作るうえで欠かせない栄養素です。喉や鼻の粘膜のもとにもなり、風邪と戦うための体力の維持を助けてくれます。タンパク質を構成するアミノ酸は、体の調子を整える機能にも関わると考えられているため、不足すると体力や免疫機能の低下につながる可能性があります。風邪をひいたときは、特に意識して摂るようにしましょう。
ただし、胃腸に負担をかけないよう、消化の良いものを選ぶことが大切です。タンパク質が豊富で消化が良い食べ物としては、卵や豆腐、納豆などの大豆製品のほか、鶏むね肉、鳥のささみ、白身魚などが挙げられます。加熱調理して柔らかくし、無理なく食べられる形で摂取しましょう。油での加熱調理は胃腸に負担がかかるので避けましょう。
ビタミンAは、鼻や喉などの粘膜の健康を維持するための栄養素です。粘膜はウイルスが体内に侵入するのを防ぐバリア機能の役割を担っているため、ビタミンAを適切に摂取することで、体調を整える手助けをしてくれます。風邪で喉の痛みや鼻の炎症があるときは、粘膜の回復をサポートするために意識して摂りたい栄養素として挙げられるでしょう。ただし摂りすぎには注意が必要です。
ビタミンAが多く含まれる食べ物には、にんじんやかぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜があります。ほかにも、レバーや卵黄、うなぎにも豊富に含まれています。野菜は煮込み料理にする、卵は半熟ではなく完全に火を通すなど、消化に良い調理法で摂るようにしましょう。
ビタミンB群は、体内でエネルギーを作り出す代謝に深く関わっている栄養素です。風邪で食欲が落ちたり、発熱で体力を消耗したりしているときは、食事から摂った栄養素を効率良くエネルギーに変えることが、疲労回復や体力維持に欠かせません。ビタミンB群は、食事から摂った栄養を、無駄なくエネルギーへ変換する手助けをしてくれます。
ビタミンB群はさまざまな食べ物に含まれていますが、特に豚肉や卵、納豆、乳製品などがおすすめです。複数の種類をまとめて摂ることで効果的に働くため、バランスの良い食事からビタミンB群を補給することが望まれます。風邪をひいているときは、柔らかく調理されたものを摂るように心掛けましょう。
ビタミンCには体の調子を整える働きがあり、風邪をひいたときに意識して摂りたい栄養素の一つです。ビタミンCは体内で自ら作ることができないため、食事から補給する必要があります。また、水溶性のビタミンであるため、尿として体外に排出されやすく、こまめに摂取することがポイントです。
ビタミンCが豊富な食べ物は、いちごやみかん、キウイ、レモンなどの果物のほか、ブロッコリーやじゃがいも、さつまいもなどの野菜が挙げられます。果物の場合、そのまま手軽に摂ることが可能です。野菜の場合は、温かいスープや煮込み料理として摂るのも良いでしょう。
ただし、ビタミンCは熱に弱く、調理の際に失われやすい性質があるため、調理時間を短くするといった工夫が必要です。
炭水化物は、私たちの体の主要なエネルギー源となる三大栄養素の一つです。風邪をひいて体力が落ちているときに、活動するためのエネルギーを補給することは、回復を早めるための基本となります。
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風邪によって胃腸の働きが弱っているときは、消化に負担をかけない炭水化物を多く含む食べ物を選びましょう。具体的な食べ物は、お粥や雑炊、うどん、にゅうめんなどが挙げられます。温かくて喉越しが良い、消化に配慮した食べ物を摂りましょう。
風邪をひいたときはウイルスとの戦いで体力を消耗しやすいため、消化が良く栄養価の高い食べ物を食べましょう。
| 症状・部位ごとの状態 | おすすめの食べ物の例 |
|---|---|
| 風邪のひきはじめ | 生姜湯やはちみつ湯、お粥、うどん |
| 発熱したとき | お粥や雑炊、ゼリー、経口補水液 |
| せき・喉の痛みがあるとき | プリンやゼリー、ゆず茶、野菜ジュース |
| 鼻水・鼻づまりがつらいとき | みそ汁やスープ、生姜やネギなど体を温める食材を使った料理 |
| お腹の調子が悪いとき | 経口補水液等での水分補給が第一 (お粥やうどん、豆腐、すりおろしりんご) |
| 風邪の治りかけのとき | 栄養バランスの良い食事 |
自身の当てはまる状態を確認し、どのような食べ物を摂るようにしたらいいのか、参考にしてみてください。
風邪のひきはじめは、体がウイルスと戦い始めるため、消化機能が低下していることがあります。そのため、胃腸に負担をかけず、効率良くエネルギーと栄養を補給することが重要です。
まず、体を温めるために、生姜湯やはちみつ湯といった温かい飲み物で水分とエネルギーを補給しましょう。食べ物はお粥やうどんなど、柔らかく消化の良い炭水化物を中心に選ぶのがポイントです。たとえば、鶏のささみや卵を加えたお粥やうどんにすれば、体力維持に必要なタンパク質も同時に摂ることができます。
体がだるくて調理が難しい場合は、市販のインスタントスープやレトルトのお粥なども活用し、無理せず栄養を摂りましょう。野菜が豊富に入ったものを選んだり、すりおろした生姜を加えたりするのもおすすめです。
発熱したときは体力を消耗し、食欲が低下したり、固形物が食べられなくなったりする場合があります。無理に食べようとせず、柔らかく消化の良いものを少量ずつ、食べられる範囲で摂りましょう。
特に、汗などで失われやすい水分とミネラル補給のため、経口補水液やスポーツドリンクをこまめに飲むことが大切です。
食べ物は、エネルギー源となるお粥や雑炊を食べるのが良いでしょう。卵や野菜を加えて煮込めば、タンパク質やビタミンも補給できます。食欲が全くないときは、ゼリーやプリンなど、喉越しが良く冷たいものでカロリーを補給するのも一つの方法です。
発熱したときは、無理なく食べられるものから栄養を摂り、安静に過ごしましょう。
せきや喉の痛みがあるときは、刺激が少なく、喉越しの良い食べ物を選ぶことがポイントです。喉の粘膜を保護するビタミンAや、体調を整えるビタミンCなどを積極的に摂取することを意識しましょう。
おすすめの食べ物・飲み物としては、プリンやゼリーなど、柔らかくて喉に負担をかけにくいものが挙げられます。また、ゆず茶やはちみつ湯といった温かい飲み物は、喉を潤しながらビタミンCを補給でき、体を温める効果も期待できます。
固形物がつらい場合は、野菜ジュースでビタミンやミネラルを補給するのも一つの方法です。
熱過ぎるものや香辛料などの刺激物は、喉の炎症を悪化させる可能性があるため、せきや喉の痛みがあるときは避けましょう。せきが続くと体力を消耗するため、食べられるものからエネルギーを補給し、安静に過ごすことが大切です。
鼻水や鼻づまりでつらいときは、体を温めることを意識して温かい食べ物を摂るのがおすすめです。体が温まると、鼻の通りが一時的に良くなることがあります。ビタミンAは鼻や喉の粘膜の健康維持を助けるため、積極的に摂るように心掛けましょう。
おすすめの食べ物は、みそ汁やスープなどの温かい汁物です。そこに生姜やネギを加えると、体が温まりやすくなります。また、野菜を多く入れたスープや、消化の良い鶏肉や豆腐を加えた煮込み料理は、栄養補給にも役立ちます。
風邪で体力が落ちて調理するのがつらいときは、インスタントのスープやみそ汁に生姜のすりおろしや刻みネギをプラスするだけでも良いでしょう。
風邪の症状とともにお腹の調子が悪いときは、胃腸に負担をかけないようにしましょう。食欲がない場合は無理せず、経口補水液やスポーツドリンクで水分とミネラルをこまめに補給することが大切です。
食事ができる場合は、消化が良くエネルギー源となるお粥やうどんを中心に選びます。具材は柔らかく煮た野菜や、豆腐や白身魚などのタンパク質を少量加える程度に留めましょう。脂質の多いものや食物繊維の多過ぎるものは避け、胃腸にやさしい食べ物を選ぶと負担を抑えられます。
また、すりおろしりんごは消化しやすく、エネルギーと水分を補給できるためおすすめです。りんごに含まれるペクチンには、お腹の調子を整える作用があります。温かく、刺激の少ない食べ物を摂り、胃腸を休ませながら回復を待ちましょう。
風邪の治りかけのときは、ウイルスの排除で体力を消耗しているだけでなく、胃腸も弱っていることがあります。風邪が治りかけているときは、脂肪分の多いものや刺激の強いものは避け、消化の良い食べ物を摂りながら徐々に通常の食事へと戻していきましょう。
体力回復のためには、タンパク質やビタミン、ミネラルなど、栄養バランスの良い食事を意識的に摂ることです。たとえば、タンパク質を含む卵がゆや湯豆腐、鶏むね肉と野菜の蒸し料理などがおすすめです。
また、いきなり食べる量を増やすのではなく、主食・主菜・副菜を少量ずつ摂ります。バランスの良い食事を摂り、エネルギーと体を作る栄養素を補給しながら、体調の回復を目指しましょう。
急な体調不良や、自炊が難しいときに頼りになるのがコンビニやスーパーで販売している食品です。風邪をひいたときは、消化が良く、温かく食べられるものを選びましょう。
お粥や雑炊、うどんは、エネルギー源となる炭水化物を含み、胃腸に負担をかけにくいためおすすめです。また、茶碗蒸しや温泉卵、豆腐などは、体力を維持するタンパク質を補給できます。
喉の痛みを感じるときは、プリンやゼリー、ヨーグルトなど喉越しの良いものを選びましょう。さらに、野菜ジュースやカットフルーツでビタミンを補給し、経口補水液やミネラルウォーターで水分をこまめに補給することも大切です。無理せず食べられるものを組み合わせ、回復に向けて栄養を補給しましょう。
風邪のときは体力が低下し、胃腸の働きも弱くなっているため、回復を妨げる可能性がある食べ物は避けましょう。特に注意したいのは、以下の食べ物です。
風邪をひいたときはこれらの食べ物を避け、消化の良い温かい食事で栄養と水分を補給し、安静に過ごしましょう。
風邪を長引かせないように、症状がひどいときは早めに医療機関を受診しましょう。風邪は安静にしていれば自然に回復に向かうとされていますが、高熱が数日続く、せきが止まらないなど、症状がつらいときは医師の診察を受けることが大切です。
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通院の手間をかけずに受診できるので、風邪をひいてつらい症状を緩和したいときの選択肢の一つとして利用を検討するとよいでしょう。
風邪をひいたときは、タンパク質・ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・炭水化物を含む食べ物がおすすめです。体の調子を整えたり、エネルギーとなって体力の回復をサポートしたりするため、意識して摂るようにしましょう。
体調がすぐれないときは無理をせず、食べられる範囲で食事を摂ります。調理が難しいときは、コンビニやスーパーの食べ物も活用しましょう。
食べ物で回復を目指すことはできますが、症状そのものを改善するなら、医療機関の受診も検討しましょう。風邪の症状が長引く際は、医師の診察を受けて適切な治療を受けましょう。
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